秋彦さんにとって俺って何番目なのかな…?





     優先順位





「ねぇ、秋彦さん」
「ん?」
「えっとね…」
「どうした?」




(秋彦さんの一番って何なのかな…なんて聞けないよね…)



「美咲?」
「秋彦さんはさ、小説書くの好き?」
「?あぁ」
「じゃあさ…俺の料理って好き?」
「あぁ」
「じゃあ…じゃあ…」
「どうした、美咲」



(やっぱり聞けないよね…)




「何か聞きたいことでもあるのか?」
「えっと…う…ん…」
「何だ?」
「笑わない?」
「笑わないよ」
「絶対?」
「絶対」
「ホントに?」
「本当に」
「……」
「美咲」
「あ…秋彦さんはさ…俺のこと…その……好き?」


(秋彦さん?)



「………ぷはっ…」
「あ!!ヒドイ、笑わないって約束したのに!!」
「いや、スマン。まさかそんな可愛いこと聞かれると思ってなくって…」
「か…かわいいって…」
「何回も言ってるだろう?俺はお前のことが好きだって」
「じゃ、じゃあ何番目…?」
「…っ…」
「秋彦さん、笑わないでってば!!!」




(やっぱり言わなきゃよかった…)



「美咲」
「…」
「笑って悪かった」
「…」
「一番に決まってるだろう?」
「…ホントに?」
「今までお前以上に執着した奴はいないし、これから先お前以上の存在はいないだろう」
「…」
「これまでも、これからも、俺にとってはお前が一番だよ」



秋彦さんの言葉は誠実で
俺の心に滲みる


どれだけの時間が経とうとも俺の位置が変わらないといい
ずっと秋彦さんの一番でいられるといいな




―――――あとがき―――――
“優先順位”というお題なのですが…
何回書き直しても出来なかったのでお題趣旨変わってしまいました…
お題を提供してくださった方に申し訳ないです…
今回は猛反省…



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