恥ずかしくて
恥ずかしくて
しょうがない
でも、貴方の手をとって
一緒に歩きたいんだ



     手と手つないで




「ヒロさん、待たせてすみません」
「いや、今来たとこだし。ってかまだ時間前…」



いつも待ち合わせをする公園
今日は野分も夕方には仕事終わり、俺も休みなので
夕食を外で食べようということになったので野分の仕事の終わる時間に
この公園に待ち合わせをすることになった


「ご飯、おいしかったですね」
「そうだな」


食事を終えて家に帰る道
取り留めのない話をしながら帰る


人通りの少ない路地を通って帰る
俺達以外には誰もいなくて
人通りも少ないから電灯もあまり無い



(手…)




(っ!!何考えてんだ俺は!!)



自分の考えに顔が赤くなる


(暗くてよかった…)


今こんな顔見られたら憤死ものだ…


…でも


(…)


人通りの少なさが俺を後押ししてくれるようで
電灯が少ないならこの顔も見られずに済むんじゃないかと自分を騙す


(野分)



お前は俺の行動の真意を汲み取ってくれるだろうか



自分のプライドを少しだけ崩して
手の甲を一瞬
触れたかどうかすら分からないほど


伝わっただろうか…



「ヒロさん」
「え、あ…何?」
「手袋持って無いですか?」
「へ、持ってない…」
「じゃあ手つないでも良いですか?寒いんです」



本当にこいつは俺のことをよく分かってる…
俺の性格をよく理解してる




「…俺も…」



大きくて暖かくて
強く握る手


「ヒロさん、寒くないですか?」
「…寒くない」
「よかった」



だんだん寒いどころか熱くなる
熱さで顔が真っ赤になっている


「ヒロさん」
「ん?」
「可愛い」
「う、うるさい、お前はそれしか言えんのか!」
「ごめんなさい、でも本当に可愛いから」


この生意気なガキには少し年上が何たるものか教える必要がある
嫌がらせに自分の持てる渾身の力を持って手を握る



「痛っ…痛いですよ、ヒロさん」
「うるせぇ、ちょっとは反省しろ馬鹿!!」
「ヒロさんは可愛いです」
「まだ言うか!!」
「あはは、痛いですよヒロさん」



渾身の力を込めてつないだ手を離さないように
精一杯の、自分なりの表現方法で


嬉しかった
貴方が俺を理解してくれたことが


嬉しい
この手を離さないでくれていることが


手と手をつないで家に帰る



―――――あとがき―――――
うわぁ…乙女チック…
書いてるこっちが憤死もの…
エゴイストは愛の深さゆえか色んな情景が次から次に浮かんで
纏められない
ちょっと油断するとすぐイケナイ方向に…


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