雨音激しく
雷鳴轟く






      雨音、雷鳴





「あ、雨」
「あ〜、降ってきちゃったんですね」
「洗濯もん取り込んどいてよかったな」
「そうですね」


雨だから
外に出ない
ずっと二人きり


「結構激しいみたいですね」
「…雷、鳴りそうだな」
「昨日のうちに買い物済ませておいてよかったですね」
「ああ」
「…っ」
「どうした?」
「今光りました?」
「ああ、雷」
「…」
「お前、もしかして雷苦手なのか?」
「…そんなこと無いですよ」
「っはははははははは」
「何笑ってるんですか…」
「いや、お前が雷が苦手っていうのは意外で」
「っ、鳴った!」
「はははは」
「ヒロさん!」
「あ〜、おもしれ〜」
「全然面白くないです」
「まあ、すぐ済むって」
「…すぐっていつですか」
「さあ。あ、光った」
「うわぁ」
「野分、こっち来いよ」
「何でわざわざ窓際に行くんですか」
「近くで見たほうがいいだろ」
「何を…?」
「雷」
「……。ヒロさんは雷平気なんですか?」
「全然平気」
「何でですか、感電死する例もあるのに!!」
「あれは事前の対処方法を知らないからだろ。注意点さえ守れば別に怖いことなんて無い」
「それはそうですけど」
「それに綺麗だろ」
「綺麗、ですか」
「暗い空が一瞬だけ明るくなるんだ
 まるで花火みたいに…」
「はぁ」
「そう考えると別に怖くないだろ?」
「それは、…今鳴った!!」
「…ホントに苦手なんだな」
「…、笑わないで下さいよ」
「野分」
「…ハイ」
「こっち」
「へ?」
「一緒に見ようぜ」
「雷を?」
「そう」
「…傍にいてくださいよ?」
「分かってる」
「絶対ですよ」
「分かったから、電気消して来い」
「電気消すんですか?」
「そのほうがもっと綺麗だから」
「…これでいいですか」
「ん、早く来い」
「………」
「何やってるんだ、お前」
「言ったでしょ、怖いんです」
「だから抱きついてんのか?」
「駄目ですか?」
「…今日だけ、な」
「またっ」
「そんなに怖いもんか?」
「怖いですよ」
「ふーん」
「でも、こうやってたら怖くないです」
「…阿呆か」
「雷をこんなにまじまじと見たのって初めてかもしれないです」
「そっか」



雨音激しく
雷鳴轟く



暗い部屋で
貴方と二人




―――――あとがき―――――
野分が弱ってる姿
弱っているというより、情けない所を書きたくて…
偶にはこんなのもありかな…

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