一生懸命なのだと
こっちに伝わってくる


どうしようもないほど
愛しさがこみ上げる




     

     矛盾する恋






「忍チン」
「何?」
「これは一体…」
「キャベツの炒めもの」
「キャベツの炒めもの…」
「他に何に見える?」


(…俺の知識が正しければキャベツの炒めものというのは
 キャベツ以外にも肉やら野菜やらが入っていた気が…)


最近俺は1日一玉のペースでキャベツを消費している気がする
正直に言うとキャベツはそこまで好きではないわけで…
というか、どんなに好きでもこうも毎日キャベツ三昧というのは…




「上條〜、お前の彼氏ってさ料理上手?」
「ブハッ!」
「うを?!」
「ゲホッゲホッ…」
「大丈夫か〜」
「な、な、なにをいきなり言うんですか!!!」
「いや、お前んとこはどうなのかな〜と思って…」
「お前んとこは、って、じゃあ教授のとこはどうなんですか?」
「俺のとこ?日々キャベツ三昧ですよ」
「キャベツ?」
「お前な、1週間でキャベツ8玉も食ったことあるか?」
「あるわけ無いじゃないですか、そんな奇跡体験」
「奇跡体験…」
「ウサギでもそんなに食べてないんじゃないですか?」
「だよな〜、ってそうじゃなくて、お前のとこはどうなんだって聞いてるんだよ」
「上手いですよ、俺が作るより」
「…そうか、お前が下手なのか」
「うるさいですよ、っていうかそんなに嫌なら文句言ってやったらどうなんです」
「え〜、でもさぁ〜なんか一生懸命作ってくれてる人間に対してそういうのって言い辛いっていうか…」
「…ハァ」
「何だ、そのため息は!!」
「いや、惚気なら俺あんまり聞きたくないんですけど」
「は?惚気?お前人の話ちゃんと聞いてたのか?」
「聞いてましたよ、ちゃんと一言一句漏らさず」
「じゃあ何でそんな…」
「恋人が料理をしてくれるんだけどその料理はいっつも同じメニューでそろそろ飽きてるんだが
 一生懸命作ってくれる姿があまりに健気で文句を言うことも出来ない、でしょう?」
「いや、そういう訳じゃあ…無いんだが…」
「じゃあ、ガツンと言ってやったらどうです?そうしたら分かるでしょう」
「う…」
「言えないんでしょう?」
「…ハイ」
「嫌なんですか?その子の作った料理が」
「イイエ」
「好き、なんでしょう?」
「……ハイ」
「じゃ、問題解決ってことで」
「アノ、上條先生」
「何です?」
「それって…経験談ですか?」


ーガシャァーン


「な、な、なに、何言ってるんですか!!、そんなわけ無いじゃないですか」



(…嘘のつけない奴め)



上條の言う通り
嫌なら本人に文句を言えばいい
それが出来ないのは…



結局俺は忍に甘い
『忍が俺の為に一生懸命作っている』
その事実がうれしいのだと思う



一生懸命なのだと
こっちに伝わってくる


どうしようもないほど
愛しさがこみ上げる



「忍チン…これは?」
「キャベツの炒めもの」
「………」


だからといって流石にこれは…



―――――あとがき―――――
最近絶不調…
リハビリだと思って温かい目で見ていただけると…
どこら辺が矛盾しているのか…
















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