真夜中2時。外は真っ暗で街灯とコンビニの明かり以外の光がすべて消えている。







一日の終わり、始まり
マンションの自室の灯りも当然ついてはいない。 ヒロさんもう寝ちゃってるんだろうな。 ヒロさんは基本的に1時頃にはベッドに入っている。大好きな人の生活パターンを思いながらエレベーターのボタンを押した。 鍵もドアも極力音を立てないようにそっと開ける。 まったく、自分の部屋に帰ったはずなのに泥棒の気分だ。 玄関にはキッチリと揃えられた靴がいくつか並んでいる。ヒロさんの育ちの良さが現れている様がとても可愛らしいと思う。 真っ暗なキッチンとリビングを通りながらヒロさんがいないのを確かめる。 やっぱり寝てるんだろう。時間を思えば当然だけど。 眠っているヒロさんを起こさないように気配を殺しながらヒロさんの部屋を覗く。 まるで変質者そのものの自分の姿を想像して我ながら少しヒいた。 そういえばヒロさんと初めて会った日の次の日もこうやってこっそり侵入したんだっけ。 今思えば犯罪行為以外のなにものでもないが、若気の至りだと思うことにした。 起こすつもりも襲うつもりもないんです。 ただちょっとヒロさんの顔が見たいだけです。 心の中で言い訳しながら中に入るとヒロさんが眠っているはずベッドがペタンコなことに気付いた。 そーっと手を伸ばしてみるがやはりヒロさんはいない。 靴は確かにあったから出かけているわけでもないだろう。 まさか本を読みながらリビングのソファーで眠ってしまったとか? でも電気は消えていたし、ソファーに誰かがいた風でもない。 まさか、と思いつつ自分の部屋に入ると俺のベッドが少し膨らんでいる。 「見っけ」 まるでかくれんぼみたいだ。ヒロさんの様子を窺えば部屋に部屋に入った俺に気付くこともなく、眠っている。 反則です、かわいすぎですよヒロさんと心の中で文句を言う。 せっかく眠っているヒロさんを起こすのもかわいそうだけど、俺だって眠たい。 それにコレは俺の部屋に置かれているベッドだし、自分には使う権利があるはず。 自分を正当化しながらベッドに入る。 冷たいはずのベッドは温かくてすぐ横には大好きな恋人がいて。 これ以上ないくらいの安息空間。疲れも眠気もピーク。 きっとあしたはヒロさんの怒鳴り声で起きられる。なんか楽しみになってきた。 朝7時30分ヒロさんの盛大な悲鳴で目が覚めた。 どうやら怒るより先にビックリしたらしい。目を開けるとすぐ目の前にヒロさんの顔。 あぁ、なんて素晴らしい一日の始まりだろう。 ―――――あとがき――――― この話はノートに書いてたコネタなんですが、日付を見ると08.4.14. うおーーい!!こんな小さい話一年以上も熟成させてました。 なにやってんだろう、私。 相変わらず途切れがちな更新ですみません。 もうホントいい加減にすべき。 こんな亀サイトに来て下さる皆さんに感謝を込めて。
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