追い風に背中を押されて
ゆっくりと貴方に追いつこう






       待ち合わせ
        ―Aokage―




いつもならあいているはずの無い隙間が
いま、俺とヒロさんの間にある






やっぱり怒ってるのかな…?



原因はさっき花屋のバイトをしている時らしいんだけど
はっきりとしていない…
というか、よく分からない
いつものように向かいのコーヒーショップでヒロさんと待ち合わせをしていて
バイトが終わって迎えに行ったら不機嫌になっていた
俺はヒロさんに何をしてしまったんだろうか




「ヒロさん」
「何だよ」
「何でそんなに怒ってるんですか?」
「別に怒ってねーよ」
「じゃあどうして目合わせてくれないんです?」
「別に、何でもねーよ」
「じゃあこっち向いてください」
「うるせぇな」
「ヒロさん」
「…」
「ヒロさんってば」
「…」
「言ってくれないと分からないです」
「…何でもない」
「ヒロさん!」
「っ、じゃあ言わせて貰うけどな、何なんだよ、さっきの女子高校生は!!」
「へ?」
「何でずっと触らせたりしてんだよ、ベタベタベタベタ触らせんじゃねぇよ!!!俺以外の奴に触らせんな!」





“女子高生”


というのはいつも学校帰りにうちによる高校生のことかな?



“触らせるな”


…これは嫉妬してくれたと思ってもいいのかな?
そうだとしたら、ちょっと嬉しい




「ヒロさん」
「・・・……ンだよ」
「嫉妬してくれたんですか?」
「っ、別にそんなんじゃ」
「嬉しい」
「っ」
「あ、ヒロさん」



真っ赤な顔をして走っていってしまった…




「ヒロさん」





傍から見ればさぞかし不思議な光景だっただろう
真剣な顔をした大の大人、それも男が本気で追いかけごっこしているんだから
それも、俺は相当嬉しそうな顔をしていて
ヒロさんは真っ赤な顔をしている




追い風が、早く追いつけるように、と背中を押してくれる
追い風に乗って、ゆっくりと貴方に追いつこう





手を伸ばして貴方を捕まえよう
大好きで愛しくて堪らない




たった一人の
愛しい人



―――――あとがき―――――
授業中にパッと思いついた作品です
…授業は真面目に聞かないと駄目です
ヒロさんにチョーク投げられます

今回はヒロさんの独占欲がちょっと顔を出しました

ポルノグラフィティ AOKAGE

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