知っていたよ 出逢う前から
愛した人が誰よりも大切にしていた君のことを





          気になる存在







「ウサギ、聞いてくれよ。今日美咲がさ……」


“ミサキ”
コイツは孝浩と話していると必ず出てくる
孝浩が誰よりも大切にしている 弟




孝浩は相当なブラコンだと思う
弟思いとかそんな言葉では片付けられない程大切にしている
見たことも、ましてや話したことも無い“ミサキ”に嫉妬する自分が酷く惨めだ……






「そんなに弟ばかり優先してたら彼女が僻むんじゃないか?」





あぁ、こんなことを言うつもりじゃなかった
なのに口をついて出た言葉はまるで“自分も相手をして欲しい”と言っているみたいだ……





「スマン、孝浩。今のは…」
「ウサギ。俺の彼女になる人は、                      」









俺の彼女になる人は、俺なんかより美咲を優先してくれる人じゃないと困るんだ







「孝浩……」
「美咲には今まで辛い思いをさせてきた。親がいないからって、色んなことを言う人も少なくないしね」
「……」
「だから、俺と一緒になる(ひと)にも俺よりも、美咲を大切にして欲しいんだ」




勝てる訳が無い
自分自身よりも大切だと言い切れる人間に勝てる訳が無い







(例え俺が女でも、この想いは叶わないんだな)






































「ウサギさ〜ん。朝だよ、起きなって。今日相川さん来る日だし、さっさと起きて準備したほうがいいんじゃない?」
「………夢か………」
「へ?何?」
「……いや、独り言だ」
「ウサギさん寝惚けてんだろ。早く顔洗ってきなよ。ご飯冷めちゃうよ」
「……あぁ」






なぁ、孝浩
今ならお前の気持ちが少し分かるような気がするんだ
誰に対しても気を遣う、誰よりも優しいコイツを守りたいと 大切にしたいと言っていたお前の気持ちが








「ウサギさんってば、聞いてる?つーか、起きてる?」
「…あぁ」
「……何やってんすか、てんてー」
「もう少し寝たいんだ、大人しく抱き枕になってろ」
「ダー、もういいかげんしにしろって。うわっ、ドコに手ぇ突っ込んでんだよ!!」









知っているよ  君に出逢うずっと前から

知っているよ 君のことを誰よりも

知っているよ 愛する君のことを









―――――あとがき―――――
新年一発目はロマでした
実は学校の課題をしている途中で思いついた作品で珍しくスラスラ浮かんできたものです(真面目に課題に取り組め)
本当はエゴの更新がしたかったんですけどね
最近思い浮かんでくるのがひたすら暗いんです
野分のキャラが暴走してしまって…。なんか物凄いSッ気の強い奴になっちゃって…
もはや、公開できない…(お前の脳内産物だよ)
エゴはほのぼのか。ドロドロがすきです


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