06嫌い

俺ばかりがキャベツ攻めに遭っているのはどうも理不尽な話だと思う

(だから、ちょっとした復讐を企ててみました)

「宮城」
「ん?どした?」
「何これ」
「キャベツ炒め」
「俺、キャベツ嫌いなんだけど?」
「知ってる、聞いた」
「何でキャベツな訳?嫌がらせ?」
「嫌がらせってお前。……いっつも俺にキャベツ炒め食わせてんの何処のどいつだよ!」
「だって、宮城キャベツ炒め平気って言ってたじゃねーか」
「いや、言ったけど」
「……」
「イヤイヤ、忍チン好き嫌いはよくないぞ!!オジサンは君の体を心配してだな…」
「フーン」

(イカン、イカン完全に疑っとる)

「お味は?忍チン」
「あんたさ」
「ん?」
「嫌いなモン食って美味いって思ったことある?」

(御尤も…)

「ゴチソウサマデシタ」
「……」
「んだよ」
「…いいや…」

何だかんだ言って完食してんじゃねーか

「お粗末さまでした」


―――――
嫌いだけど、好きだから。仕方ないね







07好き

「美咲君、これ今日のお土産ね」
「いっつもすいません、相川さん」
「ふふ、先生は甘いもの食べないから持ってき甲斐がないんだけど、美咲君は喜んでくれるから嬉しいわ」
「これ中村屋のクリーム抹茶どら焼きじゃないですか!!」
「あ、美咲君も知ってるんだ、クリーム抹茶どら焼き」
「これめちゃくちゃ有名じゃないですか!!しかも限定モノで滅多にお目にかかれないんですよ〜」
「相川…」
「あ、先生終わりました?どうしたんですか今回は締め切りの前に完成じゃないですか!!!快挙ですよ快挙!」
「これ持ってさっさと帰れ……」
「あ、ウサギさんそういうこと言うの止めなよ、相川さんがせっかく来てくれたのに」
「いいのよ美咲君、それじゃあ私は失礼しますね。お邪魔みたいなんで」
「あ、あ、あ、相川さん!!」
「ふふ、じゃあね〜美咲君」

「美咲…」
「な…何」
「コーヒー」
「え、あぁ、コーヒーね。あ、ウサギさんも食べる?クリーム抹茶どら焼き」
「…いや、いい。お前が食え」
「そう?じゃあ、戴きます」
「美味いか?」
「うん、やっぱ中村屋は違うよね!」
「……」
「何?」
「クリーム」
「え、嘘!何処・・・」
「こっち」

―ペロッ

「―ッ!!ンにすんだよ!!」
「いや、何処についてんのか教えてやろうと思って」
「舐めなくてもいいだろ!!」
「ついでに綺麗になったんだ、一石二鳥だろ」

甘いものが好き


―――――
私を食べて、ってことだろう?







08 息もできない

「ヒロさん、ただいま帰りました!」
「うをぅ!ビックリした…」
「ヒロさん、ヒロさん」
「コラッ!くっつくなって、苦しい」
「ヒロさん」
「また走って帰ってきたのかよ……いつも言ってんだろ、ゆっくり帰ってくればいい、って」
「そうしようと思うんですけど、つい足が勝手に動いてしまって」
「……アホか」
「ヒロさん、ヒロさん、すっごく久しぶりです」
「……お前が忙しかったからな」
「しばらくこうしててもいいですか?」
「勝手にすりゃいいだろ」
「じゃあ勝手にしますね」

(苦しい、この馬鹿力)

「ヒロさん」
「ンだよ」
「苦しくないですか?」
「……別に」

(肺が潰れそうだ)

「野分」
「はい」
「、っと」
「………はい」

このまま息もできないくらい
抱きしめてて欲しい
お前の腕で
ゆっくり、ゆっくり
抱き絞めて


―――――
ずっとずっと離さないでね
ずっとずっと離したくない







09キス

「ちょ…宮、ン…止め」
「黙ってろ…」

―コンコン

『宮城教授、上條です』
「待った!!」

……上條がノックしてくれる奴で本当によかった

「ドウゾ」
「失礼します」
「宮城、俺帰るから」
「あぁ」
「・・・・・・」
「んで、何か用か上條」
「教授」
「ん?」
「知りませんでした、教授が犯罪者に成り下が――」
「違う!!違うぞ、上條!」
「教授、俺今日出来れば早く帰りたいんですけど?」

(こいつ、いつの間にかこんな技を)

「御協力頂けますか?」
「……勿論だとも、上条君」
「これ、今日中に返事が必要なものです」
「多くないか?」
「今までのサボったツケですよ」
「・・・・・・・・・」

……大学で軽率なことをシテはいけません


―――――
だって、我慢できないくらい好きだから







10終わり

「ヒロさん、公園で水ロケット打ち上げませんか?」
「水ロケットォ?」
「はい。・・・・・・駄目ですか?」
「いや、駄目じゃねぇけど・・・」
「じゃあ決まりです。俺準備しときますね」
「・・・大の大人が揃って水ロケットって・・・。あぁ・・・そうか」

数年前の今日俺たちは逢ったんだ

「記念日のつもりか?」

秋彦にフラれて、野分に出逢った日


終わりはいつも始まりに繋がっている、
あまりにも使い古された言葉ではあるけど実際その通りだった


「ヒロさん、準備できました」
「今行く」


天気は快晴
視界は良好

俺の左手にはタオル
野分の右手にはペットボトルロケットとポンプ


空いた手には
貴方の手を


―――――
来年も、その先も、ずっと祝えたら嬉しいね



―――あとがき―――
2期Web拍手、ですかね?
もう随分前なので忘れてしまいました……(駄目っぽい)
今見るとすっごい恥ずかしいですが、あんまり直してません
まぁ、微妙に直してますがね
間違い探しだと思って探してみてください

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