例えるならば、あの夜の青い月の光

















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あの夜のことを思い出すと自分でもなんて軽率なことをしてしまったんだろうと思う









アイツとの友情をあんな形で裏切るなんて最低の行為だ
あのときの俺はそこまで追い詰められて顔をしていたのだろうか…









視界が閉ざされていたとしても
相手がどんな顔をしているかくらいはわかる
長い付き合いならば尚更









言葉は一度口をついて出た言葉は取り消すことなど出来ない
名前を呼んだ瞬間に温もりが引いていったのを覚えている










お前との関係が壊れてしまうことが怖くてお前の顔が直視できなかった
それでも盗み見たお前の目は赤くなっていた








お前を傷つけることを望んでいたわけじゃなかったのに
お前との友情を壊したくは無かったのに
でも、結局壊していたんだ、お前の信頼も何もかも









あの日から数日、アイツと会うことが出来なかった
大学でも連絡がつかなくて、どうしようもない不安に駆られた
もうこのまま会えないのではないかという不安が…









家にまで行って、数日振りに会ったアイツの顔を見て、話してみて分かった
アイツと俺との間に小さく彫りこまれた溝
いつもと変わらない軽口を装ってはいるが以前には無かった小さな溝
その溝を越えられたら、と触れた瞬間に揺れた瞳はそれ以上見ることはできないままだった









泣いているアイツを抱いてくれる存在がいてくれて良かった
プライドが異常に高くて、男のクセに泣き虫で
愛されることになれていない奴だから






その子はいい子だ
よろしく





―――――あとがき―――――
宇佐見先生は何にも知らないほうがいいですね
ただ純粋に友情であってほしい
じゃなきゃヒロさんが辛すぎる
二つ一対は難しいですね
良ければヒロさんverもビタースイート


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